如月の茶席

うえまつ茶道教室

2024年02月25日 17:20

一昨日、浜松復興記念館にて《如月の茶席》を催しました。稽古を兼ねた茶席は今回で三回目。茶会を運営することで一人一人が力を付け、今後の課題を見つけてほしいと期待しています。2月23日は天皇陛下の御誕生日と富士山の日でしたので、それらにちなんだ趣向です。

菓子は《富士の峰》。清水の竹翁堂製です。餡は紅色で、祝賀と富士山のマグマを表現しています。

今回担当したメンバーで記念の一枚。床の間には山田秋衛筆の《尾張浜主図》を掛けました。尾張浜主は9人の天皇に仕えた舞の名手です。

香合は黄交趾の大亀香合を写したもの。二代宮川香山の作。

曽呂利の花入には椿《余呉の湖》と貝母を入れました。唐物菱花盆を添えて。

待合には長谷川貞雄による短冊《寄山祝》を掛けました。長谷川貞雄は浜名郡宇布見村(現在の浜松市西区雄踏)出身。海軍主計総監を務めた後、貴族院議員となり、晩年は浜松の発展の尽力しました。「寄山祝」は明治29年の勅題です。

お客様は主に社中やその家族、友人でしたが、尊敬する師匠とその社中の皆さんもご来席くださいました。



点前はもとより運びの仕方など何度も稽古を重ねてのぞみました。

2月には珍しく数日降り続いた雨は止むことなく、当日も朝から一日雨模様でした。悪天候のなか今回もお申し込みの方全員がお越しになり、感謝の念に堪えません。

浜松復興記念館も身近な場所でありながら、炉まで切った和室を備えていることは知らずにいました。お客様にはとても好評でしたので、今後も活用したいと思います。



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